みなさん「歯ぎしり(別名ブラキシズム)という言葉はご存知ですか?
歯ぎしりとは
歯ぎしりと聞くと歯をギリギリと擦り合わせ音を鳴らすというイメージがあると思います。ですが、実は他にも種類があるんです!
今回は主な3つの種類を紹介したいと思います。
⚫グライディング・・上下の歯をギリギリと横にすりあわせる
⚫クレンチング・・・あまり音をたてず強く噛みしめる
⚫タッピング・・・・小刻みに上下の歯をぶつけ合って歯を鳴らす
上記3タイプの歯ぎしりを単独で発生させるケースと、まれに複合的に起こるケースが多いようです。でも意外と自分では気付きにくい「歯ぎしり」。
簡単ではありますがチェック項目をまとめてみましたので自分の歯や体調を確認しながらセルフチェックをしてみましょう。
①歯が削れたり、欠けた
②被せた歯が折れた、または欠けた
③集中している時に無意識に歯を噛みしめている
④あご(顎関節)が痛い、疲れている
⑤家族や友人、恋人に歯ぎしりを指摘された
⑥舌や頬に圧痕(圧し付け痕)がある
⑦肩こりや頭痛が多い
当てはまる項目が多いようでしたら歯ぎしりをしている可能性が高いかもしれません。
原因は?
⚫︎歯ぎしりの原因で多いといわれている「ストレス」
日頃からの仕事や学校など様々な理由でのストレスがたまり、知らず知らずのうちに歯を食いしばっていたり、不安やイライラなどで睡眠が浅くなり、歯ぎしりを誘発する、というケースもあります。
⚫︎過剰な喫煙や飲酒
タバコはニコチンによる覚醒作用があり、眠りを妨げてしまい、アルコールは体内で分解され、交感神経を刺激する物質になり、体温や脈拍を上げ、眠りを浅くしてしまうといわれています。
⚫︎逆流性食道炎
睡眠中に胃液が上がってくることによって、痛みや胸やけを起こし、眠りが浅くなり歯ぎしりを起こしやすくなるといわれています。
⚫︎歯の噛み合わせ
歯並びが悪いと、噛み合わせが一定せずに歯ぎしりが起こりやすくなるといわれています。
噛み合わせは歯周病、歯の治療、年をとるにつれて変わっていくものです。噛み合わせの調整、変化に対応するために歯ぎしりが起こる場合もあると考えられます。
治し方
歯ぎしりですが、残念ながら十分にメカニズムがわかっていないため、非常に難しく、完全に無くす治療が未だに見つかっていないのが事実です。しかし、予防することはできます!今回は歯ぎしりを防止する方法についてまとめてみました。
⚫︎マウスピースによる予防
原因は特定しにくいため、治療を行っても時間がかかってしまいます。そのため、食いとめるために歯を守るマウスピースを使うことによって顎への負担の軽減や、歯ぎしりの抑制をすることができます。市販のものもありますが、歯医者で作るマウスピースもございますので、気になったら気軽にご相談ください。
⚫︎噛み合わせの調整
噛み合わせの悪い歯を削ったり、高さの合わない被せものを再度作り直すことによって上下左右のバランスを合わせ、負担を少なくするという方法です。
⚫︎逆流性食道炎の治療
上記の原因にも書きました逆流性食道炎ですが、治療をすると眠りが健やかになり、歯ぎしりが減ることが明らかになっています。
⚫︎ストレスをなるべくためない・過度な喫煙、飲酒を控える
ストレスの強い人が歯ぎしりが激しいとは限りませんが、約10%足らずの患者さんには相関関係が見られます。なるべくでいいので、ストレス解消やリラックスする時間をとるのも大事な防止法の一つです。
喫煙と飲酒も引き起こりやすい可能性がありますが、ストレス発散としてされている方もいると思いますので、無理にとはいいませんが適度な量におさえることをオススメします。
最後に
知らず知らずのうちにしている「歯ぎしり」。
悩んでいる方も少なからずいらっしゃると思います。「もしかして?」と思ったらぜひお気軽にご相談下さい。歯ぎしりによるトラブルを防止していきましょう!
