こんにちは。くましろ歯科医院です。
みなさん唾液の働きを知っていますか?
今回は唾液の働きについてご説明していきます。
<唾液とは?>
私たちの唾液とは、耳下腺・舌下腺・顎下腺の大唾液腺と口の中の粘膜にある小唾液腺で作られ、
1日に約1.5ℓ分泌されるといわれています。
<唾液の主な働きとは?>
①洗浄作用
唾液には歯の表面を洗い流す作用があります。
②保護と修繕作用
唾液にはカルシウム・リン酸・フッ素イオンなどが含まれていて、歯のエナメル質を修復する再石灰化を促します。
③緩衝作用(中和する働き)
唾液には重炭酸が含まれていて、細菌などによってつくり出された酸を中和して、中性に戻す働きがあります。
*①〜③の作用により虫歯にならないよう口の中を洗浄したり、歯を保護する膜を作る働きがあります。
④その他の作用
・抗菌作用
・消化と嚥下(食べ物を飲み込むこと)を助ける作用
・発音や会話をスムーズにする作用
・活性酸素(がんや動脈硬化の原因といわれれいる)を消去する働き
<唾液が出にくくなる薬などは?>
・血圧を下げる薬
・かゆみなどを抑える抗ヒスタミン剤
・気管支拡張剤
・胃腸薬
・うつ病の薬(副作用として唾液の分泌量が減るものがある)
その他、緊張したときなどに口の中がカラカラになることでもわかるように、ストレスも唾液の分泌量に影響を与えます。
<唾液の分泌量を増やすには?>
・下顎をしっかり動かして咀嚼すると反射的に(無意識に)唾液の分泌が増加します。また、よく噛んでゆっくり食べ物を味わうと味覚の働きで反射的に唾液がたくさん分泌されてきます。よく噛み、ゆっくりと食事をすることはこのような唾液の働きを十分にするためにも大切なことです。一口30回くらいは噛みたいものです。
・薬によっては唾液が出にくくなるものがありますので、服用している薬の副作用にも注意をしてください。
このように唾液には色々な役割があります。
唾液の分泌量を減らさないためにも、毎日よく噛むことを心がけましょう。
